アトピー性皮膚炎と汗|上青木もりクリニック|川口市の内科・消化器内科・小児科・皮膚科・アレルギー科

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アトピー性皮膚炎と汗|上青木もりクリニック|川口市の内科・消化器内科・小児科・皮膚科・アレルギー科

アトピー性皮膚炎と汗

アトピー性皮膚炎と汗

最近蒸し暑い日が増えてきました

それとともに「今まで調子よかったのに急に皮膚が悪化した」という患者様が増えています

その原因は汗かもしれません

今回はアトピー性皮膚炎と汗というテーマを中心にまとめてみたいと思います

 

アトピー性皮膚炎の皮膚とは?

アトピー性皮膚炎はかゆみを伴う湿疹を繰り返す病態で、かゆみのせいで皮膚をかき壊し、正常な皮膚でみられる「バリア機能」が低下しています。アレルゲン(アレルギーの原因となるダニ、ハウスダスト、花粉など)が簡単に侵入できる状態なので炎症が起こりやすいのです

皮膚の状態としては、赤くなる、赤いぶつぶつができる、ジクジクして液が出る、ボロボロ皮がむける、硬くゴワゴワになる、といった色々な場合があります

 

まとめるとこのようになります

正常な皮膚:見ても触ってもツルツルしている。バリア機能が正常なので皮膚内部の水分を逃さず保湿が保たれていて、アレルゲンが侵入しにくい

アトピー性皮膚炎(軽症):見た目はきれいな皮膚でも触るとザラザラしていて炎症が潜んでいる状態。皮膚のバリア破壊やかゆみが起きやすい

アトピー性皮膚炎(重症):硬くゴワゴワしたり腫れてジクジクしている。バリア機能が低下しているので皮膚の水分が外に逃げ乾燥しアレルゲンが侵入しやすくかゆみが広まりやすい

 

皮膚症状が出やすいところは?

乳幼児:顔・肘の内側・膝裏が多く、体幹も比較的多い

学童:おでこ・目の周り・肘の内側・手首・膝裏・足首が多く、体幹も比較的多い

大人:おでこ・目の周り・手・足首が多く、体幹・肘・膝裏も比較的多い

 

アトピー性皮膚炎の増悪因子は?

アトピー性皮膚炎を悪化させる要因は様々で、代表的なものに汗、ストレス、ハウスダストやダニ、細菌やカビ、食べ物などがあります

 

アトピー性皮膚炎と汗

アトピー性皮膚炎は主に夏と冬に悪化します。冬は乾燥するからわかりやすいですがなぜ夏に悪化するのでしょう。「汗」が大きな原因の一つと考えられます

汗は必ずしも悪いものではありません。汗の働きには体温調節、皮膚の保湿などがありますが、その他にも汗の中に含まれる「抗菌ペプチド」と呼ばれる物質が皮膚の表面にくっついた細菌(黄色ブドウ球菌など)やカビ(マラセチアなど)の増殖を防いでくれるという働きもあります

気温が高くなってくると細菌やカビも増殖しやすくなるのですが、正常な皮膚では汗をかくことによってこの「抗菌ペプチド」が働き、増殖を防いでくれます

一方、アトピー性皮膚炎の皮膚では汗が出にくい(発汗障害)状態のことが多いため、細菌やカビが増殖しやすい状態にあるのです

また、アトピー性皮膚炎の方でも体全体で発汗が低下しているのではなく、一部の部位では通常より発汗量が増えていて汗の濃度が濃いため痒みが強くなるともいわれています

 

アトピー性皮膚炎を悪化させないために

これからの季節皮膚を悪化させないためには、、、

①皮膚を清潔に保ちましょう

皮膚表面に細菌やカビを増やさないようにすることが大切です

毎日入浴やシャワー浴をして皮膚を優しく洗いましょう

②夏でも保湿もしっかり

発汗が少なく皮膚が乾燥しやすいのでしっかり保湿をして皮膚のバリア機能を保ちましょう

③汗をそのままにしない

汗を放置すると痒みになりますので、汗をかいたらシャワー浴をするか汗を拭きとるようにしましょう

 

メッセージ

これからどんどん暑くなってきます。月並みではありますが清潔と保湿を心がけながら、炎症が起こったところには早めにステロイドなどの外用を、かゆみが強い場合はアレルギー剤の内服などの治療も加えながらひどくなる前に食い止めるのが大切です

夏はべたべたするから保湿はしたくないという方も多いと思いますが、保湿剤には軟膏やクリーム以外にも乳液タイプや化粧水タイプなどいろいろあります。季節や部位ごとに使うものを変えていらっしゃる方も多いですのでお気軽にご相談ください

 

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