小児の疾患|上青木もりクリニック|川口市の内科・消化器内科・小児科・皮膚科・アレルギー科

〒333-0844埼玉県川口市上青木6-23-1
電話アイコン048-423-6761
WEB予約
ヘッダー画像

小児の疾患

小児の疾患|上青木もりクリニック|川口市の内科・消化器内科・小児科・皮膚科・アレルギー科

小児の疾患

発熱

発熱

子どもの受診でもっとも多いのが発熱です。37.5℃以上を発熱と考え(赤ちゃんは除く)、それ以下であればほとんどの場合心配はいりません。お子様が熱を出すと心配になりますが、幼い子どもはウィルスなどに対する免疫がないため、感染するたびに防御反応としてよく熱を出します。発熱していても、機嫌がよく、食事や水分がとれていれば必ずしも薬で熱を下げる必要はありません。熱剤などは医療機関の診察で病気の状態が把握されてから、医師の指示のもとで安全に使用してください。幼稚園や保育園などに通いはじめたころは体調も崩しやすくなります。お子様の様子を十分に観察して適切に対応しましょう。

突発性発疹

突発性発疹は、2歳までにほとんどの人がかかるとされている頻度の高い感染症です。発症すると、突然38℃以上の高熱が現れますが、食欲がない、機嫌が悪い、ぐったりしている、といった全身症状が目立たないケースが多いことも特徴です。通常、発熱は3〜4日で自然に治まりますが、解熱後に全身(顔や腕、脚など)に発疹が多数みられます。発疹は2~10㎜程度の小さなプツプツとした紅斑で、3~4日ほどで跡を残さず消失します。かゆみや痛みなどは伴いません。一般的に後遺症を残すことなく1週間程度で自然治癒する病気ですが、熱が上昇する際に熱性けいれんを発症することもあります。

麻疹(はしか)

麻疹ウイルスによって引き起こされる全身感染症であり、空気・飛沫(ひまつ)・接触感染経路によって鼻やのどから感染します。通常は10〜12日間の潜伏期を経て発症し、発熱、咳、鼻水、目の充血、赤くかゆみのある発疹などの症状が現れます。一度感染すると免疫は一生持続するとされています。日本では麻疹ワクチンの普及により、麻疹の患者様は減少していますが、1か月以上蕁麻疹(じんましん)が出たり消えたりする慢性蕁麻疹の場合は、治療が長期になることもあります。

アデノウイルス感染症(プール熱)

高熱が5日程度続く感染症です。目にも感染しやすく、目の充血、目やにを伴う場合は、プール熱とも呼ばれます。急な発熱からはじまることが多く、39〜40℃くらいまで上がることもあります。熱は昼間に下がり、夕方になると上がるなど上下する場合もあり、高熱の割に比較的元気なケースもあります。症状は、初期に熱だけのことも多く、途中から喉の痛みや咳、鼻水が出ることがあります。治療薬はなく対症療法を行います。感染力が強いため、熱が治まっても2日程度は幼稚園や学校などは休むようにしましょう。

手足口病

夏かぜのウイルスで起こる病気で、手のひら、足のうら、口の中に水疱(水ぶくれ)ができるのが特徴です。生後6か月くらいから4~5歳ころの乳幼児に多く、夏に流行します。感染した子の咳やくしゃみを吸い込んでしまう飛沫感染や便から排泄されたウイルスが手に付着し経口感染することもあります。潜伏期間は3~5日くらいです。口の中の発疹は盛りあがったり、水をもったりするブツブツで、破れて潰瘍になると、刺激のある物を食べるとしみて痛がるようになります。口の中の症状に少し遅れて、手のひら、足のうらなどに生米くらいの水疱性の発疹ができます。この発疹は吸収されて一週間以内に治りますが、まれに髄膜炎を合併することがありますので、高熱や頭痛、ひきつけ、嘔吐などの症状が伴う場合は、すぐに受診しましょう。

とびひ

初夏から夏にかけて乳幼児や学童によくみられる病気です。皮膚表面に細菌が感染し、水疱や発赤、びらんなどができます。かゆみが強く、かきむしった手を介して、水ぶくれやかさぶたがあっという間に全身へ広がります。この広がり方から「飛び火」と呼ばれています。治療は抗生剤を内服し、患部を清潔にして抗生剤入り軟膏を塗布します。適切な治療により、一週間程度で治っていく病気です。

ヘルパンギーナ

夏かぜのウイルスで起こる病気です。水疱ができて発熱がある点で、手足口病と似ていますが、手や足には発疹は出ず、口だけに症状が現れます。乳幼児の間で流行し38〜40℃の高熱が2~3日続きます。のどの奥に小さな水ぶくれができ、痛みがあり食べることが困難になります。重度の場合、水分も飲めず脱水症になることもあります。熱は2~3日で下がり、水疱も一週間くらいで治ります。治療は喉の痛みを抑える薬の服用などで対症療法を行います。

溶連菌感染症

溶血性連鎖球菌(溶連菌)による感染症で主な症状としては発熱、咽頭通、腹痛、嘔気、かゆみを伴う発疹などです。舌にいちごのようなブツブツ(イチゴ舌)ができることもあります。溶連菌を疑った場合は咽頭の迅速検査を行い、診断がつけば抗生剤の内服を開始します。治療によって速やかに症状が軽快することが多く、解熱し、抗生剤内服後24時間経過すれば登園(投稿)可能となります。

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)

正式には流行性耳下腺炎といい、感染力が強い病気として知られています。ムンプスウイルスによる感染症で、主な症状は熱と耳下腺の腫れです。耳の下から頬やあごなどが腫れて痛みます。まず片方が腫れ、2~3日経ってもう片方が腫れてくる場合もありますが、片方だけが腫れることもあります。耳下腺の腫れと同時に発熱がみられることもあり、3日目くらいが腫れも熱もピークとなります。その後、1週間程度で治ります。かかりやすいのは幼児期後半なので予防接種は2~3歳までに済ませておくとよいでしょう。幼稚園や保育園など集団生活に入る前が適切な時期といえます。

インフルエンザ

インフルエンザウイルスによる急性熱性感染症で、A、B、Cの3型があり、通常、寒い季節に流行します。感染を受けてから1~3日間ほどの潜伏期間の後に、38℃以上の突然の高熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛などが現れ、咳、鼻汁、咽頭痛などの症状がこれらに続き、およそ1週間で軽快します。主な合併症としては肺炎、脳症が挙げられます。通常のかぜ症候群とは異なり急激に発症し、全身症状が強いことが特徴です。季節性インフルエンザはいったん流行が始まると、短期間に多くの人へ感染が拡がります。二次感染、合併症の予防のためにも、できるだけ早く受診することが大切です。なお、インフルエンザは学校感染症に指定されており、発症後5日かつ解熱後2日を経過するまでは登校(園)停止とされています。

水痘(水ぼうそう)

水痘・帯状疱疹ウイルスが咳やくしゃみで飛び散り、それを吸い込んだり(飛沫感染)、水疱が破れて出てきた液に触ったりする(接触感染)ことで起こります。37~38度程度の発熱とともに、赤い小さな発疹が現れます。発疹は、水が入ってふくらんだ水疱になり、かゆみが強くなります。水疱は2~3日でしぼみ、黒褐色のかさぶたになり、1週間程度で治ります。水ぼうそうは治ってもウイルスは長く体の神経節細胞内に留まっているため、何年か後に帯状疱疹(帯状ヘルペス)という病気を発症することもあります。

急性胃腸炎・感染胃腸炎

胃腸炎のほとんどはウイルス感染(ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなど)で、一部に細菌性(カンピロバクター、サルモネラ菌、腸管出血性大腸菌など)が見られます。ウイルスが付着した料理を食べたり、手指についたウイルスが口に触れたりすることで感染し、冬場、幼稚園や小学校などで集団発生することも少なくありません。症状は下痢、腹痛、嘔吐、発熱が多く、治療は脱水を予防しながら症状に合わせて制吐剤や整腸剤などを服用します。症状により失われる水分・塩分・糖分などを補うためには経口補水療法(ORT oral rehydration therapy)の摂取が効果的です。細菌性が疑われる場合には抗生物質を使用することもあります。激しい腹痛、嘔吐が止まらない、便に血が混じる、ぐったりしている、排尿が少ないなどの症状がみられたら早めに医療機関を受診してください。家族に感染することも多いので、家族全員で手洗いを十分するように心がけましょう。

マイコプラズマ肺炎

肺にマイコプラズマという微生物が感染することで起こります。若年者に多く、熱が下がらない、咳がひどいといった症状が続きますが、比較的元気なことも少なくありません。胸のレントゲンでは、暗い肺野の中に、白っぽい肺炎の影が認められます。発疹を伴うこともあります。抗生物質を中心とした薬物治療が行われます。

夜尿症

睡眠中に無意識に排尿してしまう症状で、5歳を過ぎて1か月に1回以上の夜尿が3か月以上続く場合を夜尿症と定義しています。まずは夜尿の頻度や夜間の尿量、膀胱容量などを問診を行いながら考察していきます。治療としてはまず生活指導と行動療法を行います。日常生活では、就寝までの2〜3時間は水分摂取を控え、就寝前にトイレに行く習慣をつけること、便秘や冷えの予防などが大切です。生活習慣の改善で効果がない場合は、内服治療として抗利尿ホルモン薬、抗コリン薬、三環系抗うつ薬などが処方されることもあります。

頭部外傷

子どもの転倒などによる頭部外傷は、日常生活の中で遭遇することが多いけがといえます。多くの場合は様子をみたり、ぶつけた部位を少し冷やすといった対応ですみますが、意識消失、けいれん、嘔吐などの症状がみられた場合は注意が必要です。このような症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診するようにしてください。