手汗について
- 2026年4月15日
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手汗について
診療をしていますと、「ついでに相談なのですが、、、」と手汗について時折相談されます。これからの季節特に気になる方も多いと思いますので今回は手汗について少しお話したいと思います
手のひらや足の裏の汗が人より多い気がする人はもしかすると掌蹠多汗症(しょうせきたかんしょう)かもしれません。手のひらだけに多量の汗をかく場合は手掌多汗症、足裏だけに多量の汗をかく場合は足蹠多汗症と呼ばれることもあります。日本人における頻度は手掌多汗症が5.3%、足蹠多汗症は2.8%ともいわれています。日本人20人に1人が手汗に困っていると考えるとかなり多い気がしますね
特にお子さんでは手汗が多いとテストの時に紙がびしょびしょになってしまう、鉛筆が滑って書きにくい、楽器を弾くときに滑って弾きにくい、などで困っていることが多いようです。大人の方ですとパソコンやスマートフォンの操作がしにくかったり、人と握手をするのをためらってしまったりするかもしれません
手汗の原因
私たちの体は体温が上がってくると毛穴にあるエクリン汗腺というところから汗をだして体温を下げようとします。この調節をしているのが自律神経で、特に交感神経が関係しているといわれています。多汗症の方はこの交感神経が興奮しやすいため緊張などにより多量の汗が出てしまうのではと考えられていますがはっきりと原因は解明されていません
手汗の症状は幼少期から思春期に始まることが多く平均13.8歳とされていて、足裏の15.9歳、ワキの19.5歳、頭の21.2歳に比べると発症が早いといえます。また、家族に同じ症状がみられることも多いため、何らかの遺伝的な要因があると考えられています
手汗の症状
一日の中では寝ている間は発汗がみられず、日中(特に10時~18時)にかけて発汗が多いことが特徴です。ストレスを感じた時や緊張する場面など特定の状況で発汗することが多いのですが、症状が強い方だと常に汗がしたたり落ちることもあるようです
汗で常に皮膚が湿っている状態が続くと皮膚がふやけてしまい皮がむけたり、湿疹ができたり、細菌や真菌などの感染を起こしやすくなります
手汗の治療
当院では手汗の状況を確認した上で2023年に発売された外用薬(アポハイドローション)を処方しています。エクリン汗腺にある受容体に作用して発汗を抑える薬で原則12歳以上が対象となります。寝る前に手掌に塗布すると寝ている間に効果が出てきて日中の発汗を抑えてくれます。国内の臨床試験では4週間の使用で約6割の患者さんの発汗が半分以下に減少したという報告もあるようですが、当院で治療を開始したお子様の多くは効果を感じている印象を受けます
メッセージ
手汗を気にされている方は意外にも多いです。字を書くのが嫌になる、テストに集中できない、ハンカチを手放せない、人との接触を躊躇してしまう、など手汗でお困りの方は是非お気軽にご相談ください
次回はワキ汗についてのお話をさせていただきます

