● 大腸全体を調べることができます。
先端に高性能カメラがついた細いチューブを肛門から挿入し、盲腸までの全大腸を観察する検査です。
● より確実性の高い検査です。
会社の検診や人間ドックなどで行われる腫瘍マーカー値、便潜血検査、注腸X線検査と比べ、より確実性のあるのがこの大腸内視鏡検査です。
● 悪性腫瘍の早期発見に有効です。
大腸内視鏡検査は大腸粘膜を直接に観察することができるので、大腸がん、大腸ポリープ、大腸憩室症、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患、痔核などを診断することが可能です。ポリープが認められれば、必要に応じてその場で切除することも可能です。
【ポリペクトミー】
ポリペクトミーは、ポリープの頭だけを切除する方法です。ポリープをスネアで軽く持ち上げて絞扼して切除いたします。痛みは感じません。がんの可能性が無い小さいポリープはこの方法を使って切除いたします。
【内視鏡的粘膜切除術(EMR)】
内視鏡的粘膜切除術(EMR)は、病変と筋層の間の粘膜下層へ生理食塩水を注入し人工的に隆起を形成し、切除する手技です。粘膜下層に生理食塩液の層があるため、大きく切除しても、安全な方法となります。やや大きめのポリープや早期癌の一部はこちらの対象となります。
● 苦痛の少ない検査を受けていただけます。
当院では、大腸内視鏡検査の経験豊富な医師が検査を行いますので、できるだけ患者さんが苦痛を感じず安心して検査を受けていただくよう努めてまいります。 早期発見・早期治療ができるよう定期的に検査なさってください。
● 下記事項に思い当たることがある方は特に検査をおすすめいたします。
- ◆健康診断又は人間ドックで便潜血検査が陽性の方
- ◆便に血液が混じったり、黒い便が出る方
- ◆真っ赤な下血がある方
- ◆トイレに頻繁に行きたくなる方
- ◆便秘や下痢を繰り返したり、下腹部に痛みや違和感がある方
- ◆すっきりと便を出しきれないと感じる方
- ◆腹痛、腹部膨満感などの症状のある方
- ◆貧血の方
- ◆体重が急に減少した方
- ◆兄弟や両親等の身近な血縁者に大腸ポリープの多発者や大腸癌の方がおられる方
予約制ですので、一般外来を受診していただき予約をお取りください(原則、電話での予約は受けつけておりません)。
問診・診察・血液検査・検査の説明を受けていただいて、同意書記載を行っていただきます。
また、その時に内服薬がある患者様は必ずお薬手帳か現物を持参してください。
特に血液さらさらの薬(抗凝固薬や抗血小板薬)を内服中の患者様は、病状やお薬の内容によって組織検査や治療手技(ポリープ・粘膜切除術)が行えないことがあります。
- 前日
- 必要に応じて検査食を摂っていただきます。
午後9時以降は何も食べないでください。
午後9時に下剤を飲んで頂きます。
水分(水、お茶、スポーツドリンク)は寝る前まで飲んでかまいません。 - 当日
- 起床後、コップ1~2杯の水、お茶を飲んでください。
朝食は摂らずにご来院ください。
心臓、血圧、気管支喘息、てんかんのお薬を飲んでいる方はいつも通りにお飲みください。
血液をサラサラにする薬、糖尿病のお薬を飲まれている方は、事前に主治医の先生に内服方法を確認してください。 - 前処置
- 検査開始3時間ほど前から約1.5リットルの下剤を約2時間かけて飲んでいただきます。
可能な方は自宅で飲んでいただきます。
ご自宅での前処置が不安な方は、当院にお越しいただいて前処置を行うことも可能です。 - 検査
- ご希望により鎮静剤・鎮痛剤を使用いたします。
検査時間は観察のみでは15~20分ほどですが、腸が長い方、癒着のある方、肥満の方などは少し時間がかかる場合もあります。
色素を撒いたり組織検査(粘膜組織を一部採取し、顕微鏡で詳しく調べる)を行う場合もあります。
また検査時にポリープが見つかった場合、必要に応じてその場で切除することも可能です。その場合も少し余計に時間を要します。 - 検査後
- 診察室で結果を説明します。
鎮静剤・鎮痛剤を使用した場合は、1~2時間程度休んでから帰宅していただきます。
組織検査・ポリープ切除を行った場合は、約7~10日間後に結果を説明します。
水分・食事は1時間後からOKです。組織検査、ポリープ切除を行った場合、水分・食事は2時間後からOKですが、当日はアルコールや刺激物は避けてください。
検査当日は車、バイク、自転車の運転はお控えください。 - 検査費用の目安
-
大腸内視鏡(観察のみ) 約8,000~10,000円(診察料などを含む、3割負担の場合) 大腸内視鏡(組織検査あり) 約10,000~16,000円(診察料などを含む、3割負担の場合) 大腸内視鏡
(ポリープ切除した場合)約23,000~30,000円(診察料などを含む、3割負担の場合)